研修生レポート②(第15回)
9月にて研修を修了いたしました。舘野の研修レポート。
2回目の今回は那須農場、分娩編です。
4か月間の種付け部門から、次の配属になったのが、分娩部門です。

種付け後、114日目(種によって違いもあるそう)で出産するのが豚の特性です。
その出産間近の期間の母豚や、離乳までの子ブタの管理を行っている部署です。
分娩で一番印象に残っている仕事は、ツマリと呼ばれる作業です。
文字通り、出産途中の母豚内で、子ブタがツマってしまうのを防ぐのが仕事です。
ブタは一回の出産で10頭前後の子ブタを産みます。なので、途中で出産する力が弱ってしまうブタもいるのです。また、人間と同じように頭が産道内でひっかかってしまうことも。さらに、ツマリを見逃すと、母豚の生死にまで関わってくるのです。

曽我の屋さんでは、1日20~30頭が出産します。そのため、母豚の状態を素早く管理すること。また、出来る限り母豚にダメージを与えないように、自力で産める豚、また出産の終わりの見極めが重要です。
これが、初めは全然理解できずに苦しみました。主任の中山さんは、パッと見て、ツマっているかどうかを指摘してくれるのですが、なぜわかるのかが理解できません。
そこで、中山さんをはじめ、分娩メンバーの皆さんはどのように見極めているか?を聞きに回りました。「ブタのいきんでる様子」「目の充血」「すでに何回お産をしている豚か?」「胎盤の量」など、いろいろなヒントをいただきました。

--ツマリの作業で使用する道具です。--
「あとはとにかく経験だよ。」ということで、できるだけ集中してツマリを学べるようにと、中山さんをはじめ、メンバーのみなさんにご配慮いただき、ツマリの状態の見極めがだんだんとできるようになりました。
ツマリの見極めは、子ブタの生死に関わることなので、ものすごく責任感を感じたところに印象が深かった要因があるように思います。
また、はじめてツマっていた子ブタを助けたときは、命のあることの尊さや喜びを自分の手のひらの中で実感できたように思いました。
それは、これまでの人生の中で、味わったことのない不思議な感覚でもありました。
2回目の今回は那須農場、分娩編です。
4か月間の種付け部門から、次の配属になったのが、分娩部門です。

種付け後、114日目(種によって違いもあるそう)で出産するのが豚の特性です。
その出産間近の期間の母豚や、離乳までの子ブタの管理を行っている部署です。
分娩で一番印象に残っている仕事は、ツマリと呼ばれる作業です。
文字通り、出産途中の母豚内で、子ブタがツマってしまうのを防ぐのが仕事です。
ブタは一回の出産で10頭前後の子ブタを産みます。なので、途中で出産する力が弱ってしまうブタもいるのです。また、人間と同じように頭が産道内でひっかかってしまうことも。さらに、ツマリを見逃すと、母豚の生死にまで関わってくるのです。

曽我の屋さんでは、1日20~30頭が出産します。そのため、母豚の状態を素早く管理すること。また、出来る限り母豚にダメージを与えないように、自力で産める豚、また出産の終わりの見極めが重要です。
これが、初めは全然理解できずに苦しみました。主任の中山さんは、パッと見て、ツマっているかどうかを指摘してくれるのですが、なぜわかるのかが理解できません。
そこで、中山さんをはじめ、分娩メンバーの皆さんはどのように見極めているか?を聞きに回りました。「ブタのいきんでる様子」「目の充血」「すでに何回お産をしている豚か?」「胎盤の量」など、いろいろなヒントをいただきました。

--ツマリの作業で使用する道具です。--
「あとはとにかく経験だよ。」ということで、できるだけ集中してツマリを学べるようにと、中山さんをはじめ、メンバーのみなさんにご配慮いただき、ツマリの状態の見極めがだんだんとできるようになりました。
ツマリの見極めは、子ブタの生死に関わることなので、ものすごく責任感を感じたところに印象が深かった要因があるように思います。
また、はじめてツマっていた子ブタを助けたときは、命のあることの尊さや喜びを自分の手のひらの中で実感できたように思いました。
それは、これまでの人生の中で、味わったことのない不思議な感覚でもありました。
研修生レポート①(第13回)
9月にて研修を修了いたしました。舘野(たての)と申します。
今回は、研修後のレポートという形でブログにて紹介させていただくこととなりました。
私はこちらにお世話になる前までは、全く畑違いの職種に就いておりました。
ですので、限りなく素人目線に近いレポートとなっております(笑)。
そのため、未経験だけれど、これから養豚を勉強したい、知りたい!という方への参考になれば良いなあ、と考えております。
研修でお世話になった那須農場(種付け・分娩) 大谷農場、そして曽我の屋のみなさんとの日常など、それぞれ全4回のレポートを予定をしております。
第一回目 那須農場 種付け編
●はじめての豚との出会い
「ブタ、でかい!」
右も左もわからない状態で、種付けに配属された初日。
雄豚の想像以上の大きさに、思わず口にしていました。

鳴き声もブーブーといったかわいらしいものを想像していましたが、
エサの時間になると、スタジアムに響くサポーターの大歓声のごとく、豚舎内に鳴き声が響き渡る。
ものすごい数の母豚をまえに圧倒されたことを思いだします。
●はじめての人工授精
カテーテルを使った人工授精(AI)が初仕事でした。
スターターと呼ばれる道具を使い、より清潔に豚の陰部に挿入できるようにしています。
カテーテルを通して、精液をゆっくりと注入していきます。

午前中だけで、AI・NSを含め50頭前後の種付けを行っていました。
丁寧かつスピーディにAIを行う種付けメンバーのみなさんに、最初はついて行くのがやっとでした。。。
●はじめての発情チェック
母豚は、離乳後、個体差もありますが5日目に発情がきます。この発情システムには驚きました。
発情状態とは、陰部がふくれて、背中に乗ると耳をピーンと立てて、ガチガチに固まるのです。
はじめて自分で発情チェックをした時には、なんて分かりやすい兆候なのだろう…と不思議に感じました。
●はじめての本交
本交とは、オスとメスを直接交尾させることです。
巨大なオスを前に、ビビった私。クレートと呼ばれる柵を開けると、緊張が走ります。
オスはそんな私にですらビビり、なかなか柵から出てきません。

雄豚は実は、とても繊細なことをこのとき知ったのです。
交尾は、巨大なオスの体重がそのまま母豚にかかるので、上手に補助をしてあげて、なるべく母豚の足に負担がかからないようにしないとなりません。
オスの横腹から、手を差し伸べ、補助を行います。
「毛が固い!!」「足踏まれたらイタそう!」などと頭の中を駆け巡りつつ、
なんとか交尾をさせることができました。尻尾をもち、オスに振り回されながらも、クレートに戻してNSが無事に終えることができました。
主任の管さんからは、「オスはとても危険。慣れが一番怖い、常に緊張感をもって接することが大事」とご指導をいただきました。
種付けは、豚肉生産においてすべての始まり。ちゃんと妊娠させることができなければ、その期間のエサ代などロスが大きくなります。その始まりの重要さを教えていただいた4カ月間でありました。
今回は、研修後のレポートという形でブログにて紹介させていただくこととなりました。
私はこちらにお世話になる前までは、全く畑違いの職種に就いておりました。
ですので、限りなく素人目線に近いレポートとなっております(笑)。
そのため、未経験だけれど、これから養豚を勉強したい、知りたい!という方への参考になれば良いなあ、と考えております。
研修でお世話になった那須農場(種付け・分娩) 大谷農場、そして曽我の屋のみなさんとの日常など、それぞれ全4回のレポートを予定をしております。
第一回目 那須農場 種付け編
●はじめての豚との出会い
「ブタ、でかい!」
右も左もわからない状態で、種付けに配属された初日。
雄豚の想像以上の大きさに、思わず口にしていました。

鳴き声もブーブーといったかわいらしいものを想像していましたが、
エサの時間になると、スタジアムに響くサポーターの大歓声のごとく、豚舎内に鳴き声が響き渡る。
ものすごい数の母豚をまえに圧倒されたことを思いだします。
●はじめての人工授精
カテーテルを使った人工授精(AI)が初仕事でした。
スターターと呼ばれる道具を使い、より清潔に豚の陰部に挿入できるようにしています。
カテーテルを通して、精液をゆっくりと注入していきます。

午前中だけで、AI・NSを含め50頭前後の種付けを行っていました。
丁寧かつスピーディにAIを行う種付けメンバーのみなさんに、最初はついて行くのがやっとでした。。。
●はじめての発情チェック
母豚は、離乳後、個体差もありますが5日目に発情がきます。この発情システムには驚きました。
発情状態とは、陰部がふくれて、背中に乗ると耳をピーンと立てて、ガチガチに固まるのです。
はじめて自分で発情チェックをした時には、なんて分かりやすい兆候なのだろう…と不思議に感じました。
●はじめての本交
本交とは、オスとメスを直接交尾させることです。
巨大なオスを前に、ビビった私。クレートと呼ばれる柵を開けると、緊張が走ります。
オスはそんな私にですらビビり、なかなか柵から出てきません。

雄豚は実は、とても繊細なことをこのとき知ったのです。
交尾は、巨大なオスの体重がそのまま母豚にかかるので、上手に補助をしてあげて、なるべく母豚の足に負担がかからないようにしないとなりません。
オスの横腹から、手を差し伸べ、補助を行います。
「毛が固い!!」「足踏まれたらイタそう!」などと頭の中を駆け巡りつつ、
なんとか交尾をさせることができました。尻尾をもち、オスに振り回されながらも、クレートに戻してNSが無事に終えることができました。
主任の管さんからは、「オスはとても危険。慣れが一番怖い、常に緊張感をもって接することが大事」とご指導をいただきました。
種付けは、豚肉生産においてすべての始まり。ちゃんと妊娠させることができなければ、その期間のエサ代などロスが大きくなります。その始まりの重要さを教えていただいた4カ月間でありました。